福祉の現場ルポ-はつらつ人生37号
廃校を活用し、社会福祉と社会教育を融合させた
ユ ニークな取り組みで「廃校 リニューアル0選」に!
介護予防の生きがいデイサービス。
橘町社会福祉協議会
「橘町ふれあいかんころ楽園(がくえん)」
みかんと漁業の島、周防大島。その中央部に位置する橘町(現・周防大島町)油良に、廃校になった小学校を活用して「生きがいデイサービス」を行っている「橘町ふれあいかんころ楽園(がくえん)」があります。 「生きがいデイサービス」とは、家に閉じこもりがちなひとり暮らし等の高齢者で介護保険対象外の人が、心身共に元気で暮らしていけるように行っている「介護予防事業」のひとつ。その生きがいデイサービスの拠点「かんころ楽園」は、廃校することになった油良小学校の校舎の有効活用を考える中から生まれました。
地域の思いを名前に込めて、廃校再生
「油良小学校は明治9年創立の歴史ある小学校で、平成6年の校舎新築時は全校児童が31人だったんです。でも、予想を上回る速さで児童数が減少し、12年度には全校児童7人に。さらに13年度には全校児童が3人になる上、新入生も望めないことから、13年3月末をもって隣の島中小学校と統廃合されることが決まったわけなんです」と、今、かんころ楽園の管理者として運 営を担っている橘町社協の益井宣誠さんが説明します。「でも、校舎がまだ新しいため、廃校後の校舎をどう活用するか、行政・地区社協・地区の皆さんで検討した結果、介護保険に該当しない方のデイサービス施設として活用していこうということになったんです」
デイサービス施設に転用するため、町では国の介護予防拠点整備事業の助成補助金で手すりや浴室を新たに設置したほか、ランチルームやトイレなども改修。そして平成14年4月1日、油良小学校は「橘町ふれあいかんころ楽園」として再出発の日を迎えました。
「橘町ふれあいかんころ楽園という命名には、理由があるんですよ。『かんころ』とはサツマイモを切って干したもので、昭和25年の油良小学校改築時、地区の皆さんが自分たちで作ったサツマイモをかんころに加工して、その売り上げを建設資金の一部に充てたという歴史があり、そうした歴史を大事にしていこうという思いを込めたんです。また、学校であったことと、ここに来て楽しみ学んで欲しいという思いも込めて『楽園(がくえん)』と命名したわけなんです」
取材メモ / 橘町ふれあいかんころ楽園(がくえん)
廃校になった油良小学校の校舎を活用して、国の補助事業「介護予防拠点整備事業」によって浴室などを整備して、家に閉じこもりがちな一人暮らしの高齢者を 対象に「生きがいデイサービス(生きがい活動支援通所事業)」を平成14年4月から提供しています。サービスは、生きがいデイサービスのほかに、配食サー ビス(昼食)、外出支援サービス事業(送迎)の3つを組み合わせて行っています。利用料(個人負担)は計800円。利用者は現在、約100人。







